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◆ 入院の自己負担額、本当はどれだけ必要?
入院1日あたりの自己負担額は約15,000円(生命保険文化センター調べ)と言われています。30日では約450,000円にもなります。
医療保険に加入している方の保障額も、以前は5,000円くらいが一般的でした。
現在は、10,000円が主流。中には15,000円という商品も出てきています。
ただし、その分保険料も自ずと高くなってきます。
そこで、本当にそれだけ必要なのか?上記自己負担額について検証してみます。
生命保険文化センターによると、15,000円の内訳は以下の5つから構成されます。
(1) 医療費
(2) 差額ベッド代
(3) 食費
(4) 見舞いに来る家族の交通費
(5) 雑費
一つずつ、検証してみましょう。
◆ 医療費
高額療養費制度をご存知でしょうか?
国民1人が1ケ月あたり負担すべき医療費の上限額が国によって決められています。
その金額は以下の計算式から求めることが出来ます。
《70歳未満》
上位所得者(標準報酬月額53万円以上)
150,000円+(医療費−500,000円)×1%
例)かかった医療費が100万円、3割負担での自己負担額は30万円の場合
150,000円+(1,000,000円−500,000円)×1%=155,000円
これが、実際に負担すべき上限額
つまり、3割300,000円との差額である145,000円が戻ってきます。
一般の場合(標準報酬月額53万円未満)
80,100円+(医療費−267,000円)×1%
例)かかった医療費が100万円、自己負担額30万円の場合、
80,100円+(1,000,000円−267,000円)×1%=87,430円
これが、実際に負担すべき上限額
つまり、3割300,000円との差額である212,570円が戻ってきます。
住民税非課税世帯
35,400円
《70歳以上》
現役並み所得者 ・・・ 上記一般に同じ
一般 ・・・ 44,400円
低所得者 ・・・ 24,600円
《参考》
慢性の腎不全患者で人工透析を受けるために入退院を繰り返す必要性のある患者さんの自己負担額は、1ケ月1万円
この高額療養費制度、以前は申告してから還付されるまで3〜4ケ月待たなくてはならなかったのですが、平成19年4月からは、あらかじめ「限度額適用認定証」を取得しておくことで、退院時の支払いは自己負担額分だけで済むようになりました。
◆ 差額ベッド代
保険会社寄りのツールでは、さすがに高額療養費制度は紹介されていますが、差額ベッド代は自己負担としてかかってくるのが当然のように書かれています。真相は?
厚生労働省の通知では、以下のような場合は患者に差額ベッド代を請求してはならない、とされています。
1) 患者が同意(希望)しない時
2) 治療の必要上、個室に入れた時
3) 無菌室として個室に隔離する時
1)のケースであいまいなのが、大部屋が一杯で空きが出たら案内すると言われ、それまで個室の方で宜しいですか?と誘導された場合。
大抵のケースでは、「あっ、はい」と思わず言ってしまうと思います。
そして個室に案内され、退院時には患者さんの同意を得たとの解釈で請求されます。
このようなケースが非常に厄介なのですが、本当に大部屋が満室なのか?と聞く人もいなければ、全室の確認をする人もいないと思います。
では、どうすればいいのか?
◎ ポイント
病院側が患者に差額ベッド代を請求できるのは、坪数(面積)や付帯設備などの違い、1日あたりの差額料金などの内容が記された専用の書面を用いて患者本人に説明を行い、同意(署名・捺印)を取り付けた場合に限られています。
つまり、相手が無知なことに付け込むかのような、のらりくらりの説明で個室に誘導しておき請求するなどの行為は、金融業界の人間からしてみたらとんでもないこと。
もし、このようなケースに遭遇して予定外の出費を強いられた場合は、後から申し立てをしてみるといいでしょう。
「厚生労働省の通知を確認したのですが……それによると私の場合は……」
といった具合に。
例)息子さんをがんで亡くした両親が、その差額ベッド代金を以後何ヶ月にも渡って分割で払っていた時にこの事を知り、本当にうちの息子が個室を希望したのだろうか?と確認を求めたところ、それまで払い続けてきた分を全額返してくれたという例もあります。
何故このようなことが起きるのか?
これには、病院経営上の痛切な事情を知る必要があります。
病院の収入の大半は診療報酬。
都会も地方も若干の差異はあるものの、ほぼ一律。
しかし都会の病院の場合は、土地が高い。人件費が高い。設備資金もかかる。
同じことをやっていたら、まず間違いなく利益は圧迫されてくる。
であるが故の、都市部における病院の貴重な収益源となっているのがこの差額ベッド代なのです。
後から返してくれるのは何故?
100人個室に誘導しておいて100人に差額代金を請求して、後で何か言ってくるケースはほんの数人。話がややこしくなるようなら、いっそ返してしまった方がスッキリする。
それでも、その殆どはしっかり(ちゃっかり?)頂いてシメシメ、ということか?
2) の治療の必要上のケース
交通事故で瀕死の重傷を負った患者さん、延々何時間にも及ぶ手術の結果、何とか一命は取り留めたものの、当分の間は絶対安静が必要。で、一人部屋に。
本人の希望以前に意思表示出来ない上、必要に応じての個室なのだから、払う必要なし。
3) のケース
結核の患者さんを大部屋に入れるでしょうか?
院内の衛生上、個室で隔離が普通。よって差額代金は払う必要なし。
◆ 食費
1食あたり260円まで自己負担。越えた分は健康保険から支給。
1ケ月では、260円×90食=23,400円
これが高いのか? 安いのか?
一般的なサラリーマンの場合、
昼食800円×25日で既に20,000円
健康であれば飲みにも行くでしょう。外食もするでしょう。
他に朝晩のお米・おかず代など。
つまり、食費に関してはこれ以上使いたくても使えません。
入院している方がかえってリーズナブルかも?
と言う前に、入院したらかかる費用で食費とは?
入院していない時には 食費 はかかっていないのか?
◆ 見舞いに来る家族の交通費
親、兄弟、親戚が、余程の遠方でもない限り、いや、仮に遠方であったとしても、その交通費を患者本人が払ってあげないと、見舞いに行ってあげないのだろうか?
◆ 雑費
確かに雑費はかかってきます。病衣貸与代、テレビ視聴代、クリーニング代など。
これらは家庭生活でかかるか?病院生活でかかるのか?の違いだけだと思います。
◆ まとめると…
以上5つの項目をまとめると、医療費は10万円弱(一般の人の場合)、差額ベッド代は望まなければ払う必要なし。食費?交通費?雑費?ということになる。
保険の販売に関わる人で、これらの知識を持って販売にあたっている人は果たしてどれだけいるだろうか?または、知っていても言わないのではないだろうか?
何故?・・・答えは明快! 医療保険が売りにくくなる、成績が鈍化する、収入に響く、からです。
では、医療保険はまったく必要ないのか?
これは、人それぞれの置かれた環境と考え方次第だと思います。
損得で考えるならば、多分、払った金額以上の給付を受けるケースは稀。
預貯金に余裕があれば、現金対応で十分。
お金に余裕がない人の場合は、逆にあった方がいい場合も。
また、いざという時にせっかくの預貯金を切り崩したくない、というのであれば、そして、必要経費として割り切れるなら加入しておいてもいいでしょう。
かくいう私の場合でも、給与所得者で住宅ローンや教育費負担を抱えている人の場合は、いざという時の収入減を補完する目的で10年もので1万円を勧めることはよくあります。
要は、売り手側の姿勢として必要なのは、考え方などをきちんとお伝えした上で、相手がその対策として必要性を感じるのであれば、準備して頂くのがいいのかと思います。
◆ なぜ医療保険が普及しているのか?
本論に戻ります。
では、何故こんなにも医療保険が普及(氾濫)しているのか?
元々国内生保会社では、死亡保険に特約という形で付加されている程度で、医療保険単品はありませんでした。
ところが、数十年前にA-1社とA-2社が日本国内に参入して盛んに営業活動を行った結果、現在の状況を作り上げたとも言えるでしょう。
ところで、この両社はいったいどこの国の会社なのでしょうか?
それらの国には日本のような手厚い公的保障はあるのでしょうか?
その事をしっかり考える必要があります。
そしてこの両者が日本に参入してしばらくの間、国内生保各社は医療保険単品の販売は出来ない状態が続きました。
何故でしょうか?
これは、当時のクリントン大統領に大手A○○グループの会長が何やらもの申したのが理由のようです。
何と言ったのかは解りませんが、内容的には両社の販売が一巡するまでは・・・
といった内容ではないかと容易に想像がつきます。
では、どうして日本がそのような意見を聞き入れなければならなかったのか?
単純に、日本とアメリカとの関係を考えれば察しはつくことです。
そして、本来このような情報こそ、わたしたち国民に広く知らされていいものだと思うのですが、なかなかそのような機会に触れることはありません。
民法番組やCMなどでオンエアーされてもいいはずだと思うのですが……
そこで、とある番組制作会社の方に話を伺う機会がありましたので聞いてみたところ、
「医療機関や保険業界に支障のあるような番組は一切作れない」ということでした。
何故ならば、民法各社はスポンサーあっての商売。
医療機関や保険会社は民法各社にとっては上得意客。
故に、その上得意客の不利益につながるようなものは流せる訳がない、ということでした。
この世の中、権力と圧力で蠢いている。知らぬは一般庶民だけ。
(どんな業界においても似たようなことはあると思いますが……)
医師、弁護士、会計士、皆さん、難関の試験をくぐりぬけてきたプロです。
保険屋さんの場合はどうだろうか? 同じように皆が上質なプロなのでしょうか?
保険外交に必要な販売員資格審査試験
2〜3週間の研修を受けて受験。落ちた人の話は聞いたことがない。
八百屋さんで野菜・果物に詳しくない人は少ない。
魚屋さんで魚に詳しくない人も少ない。
さんまが欲しいのに、あなたにはまぐろがぴったりよ、と言って押し付けることもない。
ところが、保険屋さんで保険に詳しくない人は結構(かなり)多い。
知識レベルの差が激しいという事は認識しておくといいでしょう。
何よりも大切な自分の資産と身体を守っていくために、
まずは自分自身が正しい知識を身につけることが重要です。
◆ がん保険について
健康保険適用範囲内の治療であれば、高額療養費制度によって自己負担額はたかがしれています。
しかし、保険適用範囲以外の治療も時には必要になってくるケースもあるでしょう。
例えば重粒子線治療では、全額自己負担で約288万円が必要になります。
そんな時、200万円とか300万円とかの一時金が支払われるのが、がん保険です。
治療に要するお金だけでなく、復職出来るまでの間の収入補填、これら双方の目的からすれば、がんに関しては多額の備えをしておくだけの価値はあるでしょう。
聞いた話によりますと、米国では癌と診断されたら真っ先に家と車を売り払って闘病資金を確保するようです。
国内の例でも、トラックの運転を仕事としている方が癌と宣告され、自宅の奥様へ電話で「俺のトラックを売ってくれ……」と。
仮に治ったとしても、大切な商売道具が無いのでは……
そんな時、癌と充分闘えるだけの備え(貯金でも保険でも)があれば、大切な商売道具であるトラックを売り払うこともなかったでしょう。
今や癌は、国民の3人に1人がかかると言われています。
保険に入っていれば命が助かるとは言えませんが、少なくともがんと闘うための資金確保は出来ます。その間の収入減も補えます。
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生きていられてこそ、の人生。
そのための備えだけはしっかりとしておきたいものです。
雨が予想される日に傘を持って出るように、建築で基礎工事をしっかりと行うように、人生においても、資産運用も大事だけど、その前にまずはしっかりとしたリスクマネジメントが何よりも大切なのではないかと思います。 |